入院から約1年、退院から3ヶ月後、仕事へ復帰することになりました。緊張と不安を抱えての出勤でしたが、同僚が快く歓迎してくれたことに心からホッとし 復帰出来たことがうれしかった。しかし、会社内部はさまざまな面で変わっており、その変わり様の中で自分の居場所がないことに気付くのに、そう時間はかか らなかった。
まず、上司から今ままでの業務から一線を引きなさいとのこと。それは私の病気や体力的なことを考慮し、負担のかからない仕事へという配慮からでしたが、そ の通告は有り難いような寂しいような複雑な気持ちでした。とはいえ、復帰したばかりで体力面に自信がなかったことから、この言葉に甘えさせていただき、こ れが現実なんだということを改めて再認識しました。
復帰してから1ヶ月後、自分が望んでいる業務ではありませんでしたが、どうにかこうにか体力的にも自信が付き始め、これならなんとかやっていけそうだ! という感触を持つ事が出来ました。ところが復帰3ヶ月目頃から仕事が忙しくなり、人手が足りないということから、入院前と同じ仕事をするようになりまし た。仕事内容や体勢自体が多少変わったものの、やはり自分が望んでいた仕事が出来るうれしさは格別でした。とは裏腹に体力的な面では大丈夫だろうかと不安 を感じていました。
復帰後は疲れを明日に持ち越さないようにする・睡眠をとる・バランスの良い食事をするなど日常生活の体調管理に気を付けていました。しかし、仕事が忙しくなると、どうしても食事が不規則となり体調のバランスを崩し、疲れがとれないなーという状態の時もありました。
日常生活の体調管理以外にネックになったことは定期的な外来検診です。外来検診は必ず受けなければならなず、丸1日有給を取ったり、午前中だけ有給をとり 午後から出社、または午前中は出社、午後から有給を取るなど、その時の仕事の状態で有給を使い分けてとっていました。 幸いにも有給休暇は自由に取ることが出来る環境でしたが、毎月の検診に加え、三ヶ月ごとの免疫抑制剤治療が重なったときなど、忙しい仕事の中で有給をとる ことに対して非常に負い目に感じていました。更に有給を取った分、その仕事の穴埋めをどこかで補わなければならず、結局は無理をしてしまうという悪循環と なっていました。
とはいえ、会社に復帰でき、仕事ができるようになったことは、いろいろな意味で自信へとなり、このままの状態であれば、仕事を続けることは可能だと確信を得るようになっていました。